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2009年5月 4日 (月)

『風の靴』(ランサマイトに絶対お勧め!)

『風の靴』      朽木祥、講談社

4月初めに買って、読み終わってもう3週間ぐらい経ってしまいました。朽木祥さんの待ちに待った新作。湘南が舞台の海辺の冒険ものだとは聞いていて、ず~っと楽しみにしていた作品です。「あとは挿絵をつけるだけ」となってから出版までずいぶんかかるものだなあと思っていたのですが、待った甲斐のある素敵な装画(ヨット画家による絵)と挿絵(細かく柔らかい印象の鉛筆画)で、これなら納得!です。

物語は、意に反した中学受験に失敗した上に、大好きなおじいちゃんが亡くなって鬱屈した気持ちを抱えた主人公が、夏休みに友だちと一緒に家出を計画するというもの。行き先は、ヨットマンだったおじいちゃんのクルーザーのある風色湾。行く方法は、おじいちゃんのA級ディンギー! (ほら、これはもう読むしかないでしょ。)

読み始めたあたりでは、中学受験に本人の納得は必要だろうになあ等とあれこれ考えてしまってたのですが、いざ出発となってからは、そんな背景は気にならなくなり、冒険の様子にすっかり引きつけられました。描写が結構細かくて具体的で、それがとってもリアルな雰囲気を出しています。主人公と一緒に海の上を走っている気持ちになりました。情景もあざやかにイメージできる上に、身近な地域が出てくるのでなおさらうれしいです(風色湾など一部仮名の他は実際の地名がほとんど使われています)。クライマックスではスーザン・クーパーの『Victory』のラストシーンをちょっと思い出し、胸がじんわりと熱くなりました。「風の靴」という言葉もとても素敵です。

ランサマイトがうれしくなるような描写が随所に出てくるし、解説は神宮輝夫先生が書いています。皆さんぜひぜひ読んでください。

これを書いていたら弁天島に行きたくなってきました。風色湾(ここは行ったことがない)の探検もしてみたい・・・

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コメント

ぬぬぅ、そんなにお勧めなのですね!
よ、読みたい・・・。
今週木曜には大型書店近辺へ行くので、あったら買うでしょう、断然。

投稿: サグレス | 2009年5月 4日 (月) 22時57分

出入りの図書館にリクエストしようっと。

投稿: Foggy Scilly | 2009年5月 4日 (月) 23時01分

表紙も挿絵も素敵ですが、本の作りがまたいいですねえ。小帆船の説明図に、裏見開きの海図。章毎に注釈付。

弁天島で生しらす丼、食べたくなりました。

風色湾にも、ぜひ足を伸ばしてみてください。

投稿: Grog | 2009年5月 5日 (火) 06時52分

>サグレスさん

そうです、本当にお勧めなんです。ぜひぜひ買って読んでください~。

>Foggy Scillyさん

中高生に読んでほしい本です。まずうちの高校生にも勧めないと。

>Grogさん

本の作りで魅力がさらに増していますよね。
そのうち皆で『風の靴』ツアーをしましょう♪

投稿: Titmouse | 2009年5月 6日 (水) 10時38分

ランサム掲示板の書き込みを見て、初めてお邪魔しました。Titmouseさんがかいていらっしゃること、おかしくなるくらい全く同感です。

ディンギー乗りの友人に連休に貸したら、三回繰り返して読んだそうです。私の主宰している文庫では、朽木さんは今まで出ていた本の印象で、どちらかと言えばネガティブな作家さんかと思っていた大人が多く、ちょっとびっくりしながらみんなで回し読みしています。
でも、海とかヨットといった明るい(ポジティブな?行動的な?)題材を扱っていながら、主人公は「かはたれ」や「たそかれ」と同じ人種だと思います。だから、クリンカー張りのA級なんだろうなあ・・・?FRP製のヨットが出る世界じゃないところが、朽木さんならではなんじゃないでしょうか?高校生の感想が聞きたいです。

投稿: マリア大おば | 2009年5月17日 (日) 15時59分

ネガティブな、というご感想に思わずつまづきそうになった、実は体育会系のくつきです(笑)。しかし、TitmouseさまやGrogさまをはじめランサマイトの皆様に楽しんでいただけているようで光栄です。
なお、カバーを外していただきますと「海」です。ぜひごらんになってくださいませ。

投稿: | 2009年5月18日 (月) 16時52分

>マリア大おば様(←さん付けで呼べない(笑))

ネガティブってよくわからないのですが、深いとか、重い題材を扱っているとか、そういうところでしょうか? それも含めて魅力になっていると私は思います。
ランサム掲示板の、ヨット乗りの実感こもったコメントから、喜んでいただけたようでうれしく思います。

投稿: Titmouse | 2009年5月18日 (月) 22時54分

>くつき様

記事を書いたことを(書くの自体遅くなってしまったのに)お知らせするのが遅れてしまってすみません。m(_ _)m
とっても素敵な本なので、人に勧めるけど手元から離したくなくて貸せません(笑)。書かれなかったエピソードなどたくさんあるのではないでしょうか。ぜひぜひ続編なり番外編なりもお願いします。

投稿: Titmouse | 2009年5月18日 (月) 23時05分

朽木さんが読んでいらっしゃるとは・・・!!!!
大変失礼いたしました!!ネガティブと書いたのは、良い言葉が出てこなくて、悪い意味じゃないです!全く!!同じ鎌倉でも、「山」側を描く方だと勝手に思い込んでいたので、「海」側が舞台になったこと自体に、読む前から驚いていたのです。まさか、体育会系の方だとは!!「たそかれ」では、ボロボロ泣かされましたから・・・自分の中にあるイメージの尺度がものすごく画一的なのだと、思い知らされました。
カバー、はずして見ましたよ!柏村画伯の絵も久しぶりでしたし。
ランサム掲示板の方にも書きましたが、「夢をほりあてた人」を、おじいちゃんに愛読させたところなども、中々細かい演出で、素適でした。
ともかく、今日は謝罪一筋です。すみませんでした!

投稿: マリア大おば | 2009年5月22日 (金) 21時08分

>マリア大おば様

そうなんです。朽木さんがいらしたいきさつはこちらにあります→http://seasongs.tea-nifty.com/blog/2005/12/post_ad45.html
どうしよう~と焦ってしまいましたが、マリア大おば様が読んで楽しんだことはちゃんと伝わっていますよ。
たしかに私も、海辺の冒険ものとは聞いていても、ここまで思い切り船に乗る話だというのは、予想外の驚きx喜びでした。

投稿: Titmouse | 2009年5月22日 (金) 23時24分

久しぶりにお邪魔して、恐縮いたしました。マリア大おばさま、お気遣いなく。むしろ、拙作をずっと読んでくださっているのだなと、大変有り難く拝読いたしました。どうもありがとうございました。これからも忌憚のないご意見御感想を教えてくださいませ。

投稿: 祥 | 2009年6月14日 (日) 06時47分

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先週出版された、朽木祥さんの新作です。 私の地元の小網代も出てくる、小帆船と少年たちの物語です。 主人公の海生(かいせい)は中学受験に失敗して地元鎌倉の中学に通っている一年生。鬱屈した気持ちをもてあまして、幼馴染の田明と家出を計画します。なんと、ヨットマン... [続きを読む]

受信: 2009年5月 6日 (水) 19時36分

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